資料室
歴史の記述が、どんな文書に支えられているのか。その文書を、どこまで信じてよいのか。それを1件ずつ書きためています。
ここに史料そのものは置いていません
置いてあるのは、「この史料をどこまで信じてよいか」の台帳です。原文の翻刻も、現代語訳も載せていません。理由があります。
誤った読み方と正しい読み方は、読者から見て同じ顔をしています。記事なら「〜と考えられています」と書けますが、訳文は「これがその文書の意味です」としか言えません。確度を示す場所が、訳文にはないのです。
そこで、この資料室は持ってこないで、指し示します。どこへ見に行けばよいかを案内し、見に行った先で何に気をつければよいかを書きます。
いちばん大事にしている欄
「原本はあるか」です。 原本が残っているのか、写本しかないのか。写本しかないなら、最古のものは何世紀か。書かれた時と、いま読めるものとの間に、何百年あるのか。ここが分かると、その史料から言えることの範囲が決まります。
この台帳は、記事や論文の典拠にしません。典拠は常に、元の史料と研究を直接あげます。台帳を典拠にすると、台帳の誤りが下流に伝わるからです。
収録
- 日本書紀史書(勅撰) / 720年(養老4年)成立
- 『宋書』倭国伝中国の正史(外国伝) / 5世紀末(488年頃)成立
- 稲荷山古墳出土鉄剣銘金石文(出土文字資料) / 5世紀後半(銘文の「辛亥年」)